前提知識として、我が国の隣には、覇権国家を目指す中国があり、隣国フィリピンでは、1991年の「スーヴィック基地」「クラーク基地」などの米軍撤退後から、今のいわゆる「人口島」をはじめとする中国の南シナ海への権利主張が始まったことを忘れてはなりません。
沖縄の米軍基地が必要とされる理由には、端的に書くと、主に地域の安全保障、同盟関係の強化、危機対応と災害支援、そして地域経済への寄与が挙げられます
第一に、沖縄の米軍基地はアジア太平洋地域における戦略的な位置にあります。この地域は国際的な安全保障の焦点であり、北朝鮮や中国などの地域の安全保障課題に対処するために、アメリカが展開可能な軍事力を維持・強化する必要があります。沖縄はそのための重要な拠点となっており、基地の存在が地域の平和と安定に寄与しています。
第二に、米軍基地はアメリカと日本の同盟関係を強化する役割を果たしています。日米同盟はアジア太平洋地域の安定に寄与し、両国の共同で安全保障課題に対処するための枠組みとして位置づけられています。沖縄の基地は、同盟の一環として米軍が迅速に展開できる要素を提供し、同盟の信頼性を高めています。
第三に、米軍基地は危機対応と災害支援においても非常に重要です。自然災害や地域の緊急事態に対応する迅速な展開が可能であり、地元の住民や他の同盟国に対する人道支援活動にも参加しています。これによって、地域全体の安全保障と安全な環境の維持に寄与しています。
最後に、米軍基地は地域経済にも影響を与えています。基地が提供する雇用や基地に関連するビジネスは地元経済を刺激し、経済的な安定を促進しています。これは沖縄の地域社会において、基地の存在が一定の経済的な恩恵をもたらしている一因です。
もし、沖縄から米軍が撤退してしまうとなれば、上記のフィリピン以上に恐ろしいことになるでしょう。潜在的に沖縄への領土的関心を持つ中国（第二尚氏の琉球王国だけでも約450年ほど当時の中国の王朝である明・清に朝貢していた為）が、どのような手段にでるか、考えるだけでも恐ろしいです。
