長寿王国沖縄はこの方のおかげ「ワーターワース女史」①沖縄の恩人

皆さんは、ワニタ・ワーターワース(Juanita Watterworth) さんをご存知でしょうか。

彼女は1950年から1960年の10年間、米国占領下の沖縄で琉球列島米国民政府の看護顧問として沖縄の看護や看護教育に影響を与えた、沖縄の恩人です。しかし現在、彼女のことは肝心の沖縄県民でも知らない人が多いです。なので、ここで彼女のことを記事にさせていただきます。

ワーターワースさんの残した功績は、琉球政府の医療行政の記録や看護教育に携わった沖縄側の看護関係者の回想録などに多く記録されています。例えば、現在、公益社団法人沖縄県看護協会のホームページ(https://www.oki-kango.or.jp/about.php)で公開されている「創立十周年記念誌」では、その挨拶で以下のように書いてあります。

「政府福祉部勤務のワニタ・ワーターワーズ女史の指導により、一九五一年四月本協会の設立を見ることが出来ました。」

「これ(看護制度の改革)を実施するために女史の寝食を忘れた指導は、時には半強制的に、時には姉の如くにやさしく、さとすように私達を導かれました。」

次回からは、琉球列島米国民政府の看護行政に携わった看護顧問17名の中で、最長滞在期間である10 年にわたって沖縄に留まり、沖縄の看護に貢献したワーターワース女史の具体的な活動を見ていきたいと思います。